こんにちは、暮らしを心地よく!のcozyです。
このブログでは、心地よい暮らし=cozy lifeに向けて、”家づくり”や”ライフスタイル”のコツやノウハウ、注意点を詳しくお届けしています。

設計図面を渡されたけど、玄関設計のポイントは何だろう。
収納はどれくらいいるんだろう。
今回は、このようにお考えの方に向けて、我が家の玄関設計を事例にして間口の広さと奥行きの考え方や玄関収納のポイントを紹介します。
・玄関に求められる機能と必要な広さ
・玄関収納の量と配置
・小物置きや飾り付けのコツ
皆さんのお役に立てば嬉しい限りです。
間口の広さと奥行き
基本的な玄関の構成を抑えたうえで、おすすめの奥行きと間口の大きさの考え方とその理由を説明していきます。
玄関の構成(土間、框、フローリング)
玄関は、外側から順に、土間、上り框(かまち)、そして家の内であるフローリングの順番で構成されます。

特に聞き慣れない、”上がり框”についてもう少し説明します。
来客や郵便物の受け取りなどで、玄関框は家と外とのコミュニケーションの窓口として大きな役割を果たします。また、お出かけの時や家の周りの用事、買い物帰りや旅行帰りの際には、荷物の一時的な置き場として利用されることもあります。このように、玄関の上り框は日本人の生活にとって、あたりまえのようにさまざまな場面で有効活用されているスペースと言えるでしょう。
ここで、お伝えしたいポイントは、上り框は色んな用途があって良く使われるということ!
奥行きよりも横の広さを優先するべき!
上り框の延長を優先しましょう!ズバリ、これだけです!
例えば長方形の形が確保できそうな時に、長辺を奥行き側にするのではなく、短辺を奥行き側にした方が良いということです。

こうは言っても、他との兼ね合いで、長方形の短辺が上り框の間口となってしまう場合もあるでしょう。そのような場合は下の図のように、上り框を斜めにする方法や上がり框を回り込むようにする方法で、延長が稼げます。

実際このようにする例は多いようで、ここまでしてでも、少しでも延長があった方が使いやすいということです。ちなみに、上がり框を斜めにする場合は掃除のしやすさを考慮して、三角部分は無くした方が良いです。下図の青地部分です。
上り框の延長を優先する理由
靴を並べるため
まず、わかりやすいのは、上がり框に靴を並べる必要があるためです。
例えば、間口が半間(有効幅70cm)の玄関があるとしたら、靴は詰めれば3足くらい置けるでしょう。夫婦と子供2人が住んでたとしたら、1人1足ずつ置こうとすると、靴は2列になります。まぁ、2列くらいならフローリング側から狙いを定めて足を出せばどうにか履けそうですね。
でも、ゴミ出しの時に使うスリッパもあるでしょう。スリッパは夫婦分の2足はあるでしょう。そこに、お客さんが来たらどうなるでしょうか、3列目に突入です。3列目だと、フローリング部分から70cmくらい離れることになります。さすがにきつい。使いやすいとは言えないですよね。

半間で3足とすると、1間(有効幅約160cm)で6足、1.5間(有効幅約250cm)で9足、2間で(有効幅約340cm)で12足くらいが目安です。
先の例だと、夫婦と子供2人+スリッパ2足で6足。ここにお客さんが6人来るとして、合わせて12足。2列目に置いてある靴なら難なく使えるでしょうから、1列6足とすると、どうやら1間 (有効幅約160cm) は最低限必要で、1.5間(有効幅約250cm)あれば十分な広さと言えそうです。
さらに、その玄関内には収納スペースもあるでしょうから、2間取れると、とても余裕のある理想的なサイズになります。

ただ、2間というと、結構な広さになるので、玄関にそんなスペースを確保するのはもったいないと思う方もいるかもしれません。そうであれば、お客さんが来る時はスリッパを仕舞うなどにより、並ぶ靴を減らすことを考えても良いかもしれません。
また、上り框の下に靴を収納できるようにする案もあります。我が家も少し考えたのですが、掃除が心配で止めました。
動作が框付近に集中
上の理由と同じような話ですが、靴が並ぶということは、靴を履いたり脱いだりする動作も上り框付近に集中して行われます。
狭いと本当に1人ずつ脱ぎ履きする羽目になり、ストレスになるでしょう。ちなみに、大人一人の横幅は60㎝程度(狭すぎず広すぎず)と言われているため、この数字を参考にしても良いですね。上で示した1.5間(有効幅員約160㎝)だと、横に並べる大人の数は2人です。
靴を脱いだ後の動線は廊下へ向かうため
次に奥行きを考えていきます。靴を脱いだ人は玄関にソファなど置かなければ、玄関で靴を脱いだ後は基本的に玄関ドアと反対側の廊下に向かいます。
つまり、フローリング部分の奥行きはそれほど必要ではないのですね。
ただ、私も色々とシミュレーションしたのですが、理想的な奥行きは考え方次第なのかなと思います。
最低限土間とフローリング部分で各1mずつあれば足りなくはないかと思います。1mだと、なんとか人が縦列で2人入れるくらいの広さです。
玄関の広さの考え方まとめ
玄関は、奥行きよりも横の広さを優先しましょう!なぜなら、必要な動作が框に集中するためです。
ちなみに、我が家は間口2間、奥行き約2mの、まさに私の考える理想のサイズにしており、使用感はとてもとても心地よく満足しています。

個人的には、土間にリラックスの用途を持たせても使いやすいと思います。(薪ストーブとロッキングチェアを置くとか、大きな観葉植物を置くとか)
玄関収納の考え方
次に大事な検討は、玄関収納についてです。収納に収まらずに外に出てきたらごちゃごちゃになりますし、使い勝手も悪くなります。必要量の把握方法とおすすめの収納位置を説明します。

玄関に収納するものの整理
まずは、何を玄関に置くのかざっくり整理しましょう。
考えられるものは、、、まずは、夫婦の趣味から。アウトドアグッズやスポーツグッズあたりでしょうか。それから、日用品として、灯油やほうきセット、傘、当たり前ですが靴、場合によってはアウターも置きたいかもしれませんね。さらに、お子さんが(特に男の子が)一緒に住む予定なら、ベビーカーから始まり、ストライダーやローラーブレード、サッカー、野球、バスケなどなど、お子さんの分は想定しきれませんが、まずはこんなのもあるんだ!の気づきが大事です。
ざっくり、見える化して、どこかにメモしておくと、すっかり忘れてた!なんていう悔しい思いをしなくて済みます。
適切な収納位置
次に、どこに置くのが適切か、考えてみます。といっても、とてもシンプルで2択しかありません。上り框の下か上か=土足エリアか否かです。
上り框の下(土間)
屋外で地面に触れるものは、土足のエリアに置いた方がいいと思います。というか、地面に置いたものを家にあげるのは抵抗ある方多いのではないかと思います。これは土汚れを室内に持ち運ぶと掃除が面倒だからです。
ただし、靴は別です。靴は地面に触れますが、上り框の上側に収納しましょう。これは、靴選びが、靴を脱いだ状態で行うためです。靴を履いた状態で靴を選んで、靴が決まったら履き替えるというのは少しアクション数的には微妙です。とは言え、先に書いたように地面に触れる物を家に持ち込みたくないという方はいらっしゃると思うので、好みかもしれません。
なので、実はアウトドアグッズや掃除グッズ、スポーツグッズなどほとんどが土間側に置きたくなるもので、土間は広い方が使い勝手が良いとわかりました。
上り框の上(フローリング側)
次にフローリング側、つまり、家に上がらせる物についてです。
先に書いた通り、まずは靴です。
次に考えられるのは、服です。要はコートクロークがいるか否か。これも人によって考え方はまちまちだと思います。なぜなら、コートクロークが活躍するのはアウターを多用する冬場に限られるためです。
我が家ではコートクロークを採用して、冬場は本当に使い勝手が良いですが、夏場は機能していません。個人的にはコートが散らばることを防げるメリットが勝るため、付けて良かったと思っています。
我が家の場合
我が家ではどうしたかというと、上り框の上と下を、概ね半々に割るように収納を配置しました。
玄関の間取りで間口の延長を優先したため、収納の横幅は2.25mに固定されました。なので、奥行きを普通より多めの65cmにしました。
一般的に、収納スペースは、奥行きがあり過ぎると使い勝手が悪くなります。冷蔵庫の奥からとんでもない物を発掘することがあるように、物が奥に奥に行って認識されなくなり、あっても無くても同じ扱いになるためです。
しかし、我が家では横幅か限られるため、奥行きで稼ぐしか無かったのです。
その代わり、奥まで認識できるように、一段一段の高さを高くし、奥まで見やすくなるようにしました。
ちなみに、奥行き65cmにした理由は、靴を縦列2列に収納できること、アウトドアグッズを収納している無印のボックスがの一辺が60cm程度だったためです。
今のところ想定通りの使い方ができているので、使い勝手はとても良いです。今はまだ子供が小さいのですが、子供が大きくなって、色んなスポーツをする子供になると、収納し切れない物量になりそうです。一応、その場合は、外部に物置を設置することで対応する予定です。
小物置きや飾り付け
玄関口は家の顔です。真っ先に来訪者が見る屋内空間です。そのため、家の顔らしく、小物や装飾にも気を遣うと家の印象がとても良くなるでしょう。
鍵やマスクなどの小物
このような、非常によく使う小物は、玄関ドア近くに配置しましょう。
毎回家を出る前に手に取るような物を、何か動作が必要な場所に配置すると使い勝手が悪いです。
玄関ドアを開けるついでにすぐに手に取れる位置がベストです。
一方で、乱雑に物が置けるようにしてしまうと、見栄えが悪くなりがちです。”使い勝手”と”見栄え”のバランスは難しいのですが、頑張って両立する必要があります。
コツは、絶対的な物の数を減らすことです。本当は雨の日しか使わないものだったり、夏にしか使わないサングラスだったりは2軍とし、本当に毎日使うマスクなどを1軍として、取りやすい位置に置くと多少すっきりします。
我が家では、玄関ドアの横に小さなカウンターを設けて、そこに置くようにしました。そして定期的に、取捨選択をしてすっきりを保つ努力をしています。
傘
傘の置き場は意外と盲点です。なぜなら濡れた状態、乾かす時、乾いた後に仕舞う時のそれぞれで置く場所が変わり得るからです。
我が家の場合、私は折り畳み傘しか使わないことにし、嫁さんの傘一本だけをレギュラーメンバーにしました。この一本は屋外の玄関横の隙間に突っ張り棒を設置し、ここに掛けています。子供が傘を使うようになっても、4,5本は置ける想定です。
濡れているときは、駐車場ポーチに置き、乾けば突っ張り棒に掛ける。これだけです。
絵画、置物
そして、装飾です。完全に好みですが、絵画や置物、観葉植物が考えられます。
我が家では、玄関ドアを開けた正面に壁を用意し、その壁にはピクチャーレールを用意しました。ここに、適当に絵画を掛けてます。また、先に書いた玄関ドア横のカウンターに季節の置物をディスプレイしています。
意外と困るのが、季節物です。とても嵩張るものが多いのです。我が家では、クリスマスツリーや子供の日の鎧兜を玄関ポーチに置いています。
ここらへんも、設計の段階でイメージしておいた方が納まりが良くなります。
最後に
・玄関収納を考えるときは、実際に置く物をリストアップして、配置を検討しましょう
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